令和6年1月4日(木)去年の振り返り記事5選

新しいものを作るには、以前のものを見直す体験も必要だと思う。試作して溜まった布を引っ張り出してきて、縫い合わせ1枚のストールをつくり、布の両端を解いてフリンジにした。そうしたら家族から良い感じの反応をもらった。
時間が経ち、組み合わせ方を工夫すると、以前の私の布にもなかなか良い模様があった。自分の持ち駒というか、あれとあれを組み合わせて違うものができそうだな、と頭のなかで想像する体験。
文章でも、それをやってみたい。

今回は去年書いた文章から5本を自選、それについての短いコメントを書く。1年間で考えられる内容の量感を振りかえってみたい。では、やってみる。


1本目、染め色の工夫が人に伝わった話。近所の藍染め師さんにしぼりの布を見てもらったときのこと。
色についてとてもモヤついた1年でありつつもこの出来事以降、染色が少しずつ楽しくなっていく。
令和5年1月17日(火)研究して作ると、声になる - しぼりぞめこの制作日記


2本目、「絞り染めをする私」は本当にひとりで染めているのか?という話。日本の現代美術家、AKI INOMATAさんのインタビュー映像に影響され「作り手」という立場の拡がりをテーマに書いた文章。布と染料と水をかき混ぜながら「うんうん、そうかそうか」と彼らの話を聞くというイメージがうかぶ。
令和5年1月19日(木)作り手とはなにかということを、電話で - しぼりぞめこの制作日記


3本目、絞り染めは伝統工芸として語られることが多いのだが、伝統という言葉は何を意味するのか。
白洲正子の言うことは鋭くて指針になる。いつもかっこよすぎる。
令和5年9月18日(月)伝統は生かせない - しぼりぞめこの制作日記


4本目、草木染めと化学染めについて、真夏にモヤモヤしすぎてしまった話。
これを書いてから「世間のイメージに引っ張られすぎてはいけない、こういう方向の悩み方を止そう……」と決意。難しいけど。
令和5年8月13日(日)「天然か化学か」を1回ぶん投げたい - しぼりぞめこの制作日記


5本目、一番多く染めている木綿素材の布の話。普段着として木綿がとても優秀である理由のひとつを考えてみた。あと、子供のお肌はきれいでうらやましい。
令和5年10月4日(水)皮膚は木綿と似ている - しぼりぞめこの制作日記


今年も制作日記を書いて行く予定です。
絞り作品がまとめて見られるようなページも作っていこうと思っていますので、よろしくお願いします。

今回もありがとうございました、それではまた。