令和4年11月30日(水)おしえて辻が花

辻が花染めは私にとって縁遠いものだと思っていたのだけど、染色を(とくにその歴史についてを)勉強したい気持ちがあるために無視は出来ない。辻が花染めは「幻の染め」とも呼ばれるほど、今ではほんの一部をのぞいては作られていないようだ。そもそも日本では絞り染め自体の生産が減少しているので、安土桃山時代にいっときピークを迎え、その後消えてしまったと伝えられる辻が花染めは幻と表現されても、確かにおかしくはないかもしれない。

辻が花染めは意外にその定義があやふやであるが、私がわかってきたことを説明してみる。私の作っているしぼり染めが縫い絞りの単色であるのに対し「多色染め」「絵画表現にやや近い」縫い絞りを中心に、手描きの墨染めや金銀の箔や刺繍などが加えられたもの。そう言ってはみたものの、秀吉や家康の着た羽織の辻が花染めは手描き模様も刺繍も入っていないものがあり、結局辻が花とは何なのだろうか?と謎のままであった。

辻が花について少しずつ調べるうちに辻が花の手描き染めの技法が友禅に繋がっていく、という考え方が見えてきた。確かに友禅は色とりどりの糊が開発されて発展したようなので、だから辻が花の時代の手描き染めは墨色だけだったのかも、と気づいたりしている。

続きは次回にします。もしも気になるかたは辻が花を調べてみて、そしてわたしに教えてほしい。