令和4年6月17日(金)大きい布

私が絞りに使う布の多くが小幅布(34~40センチ程度の幅)。長さは長くても1メートルくらいが限界で手拭いサイズくらいまでの大きさしか染めたことがなかった。絞るだけなら4メートルくらいやったことがあるが、染めることに慣れるためには短い小さな布ばかり染めることになった。今日は初めて、3メートル分の布を準備して今水通し中。

長い布を短く切るのは布の自由を奪うみたいでピリッと胸が痛む。長くて大きな布はゆったりしている。

大きな布の染色が難しいのは、染液のなかで色がちゃんと行き渡るように常にゆらゆら動かして布があまり重なり合わないようにするため。家のシンクの大きさでどのくらい大きな布まで染められるのかを含め実験をしてみるところ。絞りを入れることによって布の大きさが縮むので、じつは絞りを施さないよりは扱いやすい。私は練習のためもあって絞らないと染めないが、無地染めのほうがずっと難しいはずだ。歴史的にものすごく長く絞り染めが愛されてきたのは、家庭での染めやすさもあるのではとひそかに推定している。徐々に大きな布を染められるようになりたいと思う。