令和4年7月24日(日)しぼり作業は孤独なのか?

しぼり作業はひとりでやっている。染め物と違って、たいていは一度でやり終わる量ではないことが多いので、もう少しいけるか・つかれたからやめるか・音楽をかけてもう少し続けてみるか・などの状況がある。そして孤独に耐えられなくなることがある。

今年の4月ごろは孤独感がひどかった。スペースという機能で、離れたところにいる人と雑談しながら作業してみたこともあるが、人と話すのがうれしかっただけで作業は進まなかった。

昨日、Twitterで「何かが得意な人とは、その素材と会話をしながら、素材のなりたいように触り、作っていける人だ」という意見が流れてきた。

それを読んで思い出したのは、私の絞り修行の時の先生だった人の、布に強い圧力をかけるときにギュウギュウやるのではなく「キューッ」と静かに糸をひくその感じだ。それを時々思い返して真似している。「とことんまできつく縛り、布地をいじめる」なんていう人があるけれど、それは全く違う。素材に無理をかけているような感じは、少なくとも私が習ったやり方にはない。しぼり作業を孤独だと思うこともあるけれど、素材と会話しながら作るのだ、と考えてみてもいいのかもしれない。