令和3年7月24日(土)

茜の染料を買って木綿や麻や絹を染めてみたら、どの布にもすごく染まりつきがいいので気に入った。ミョウバン媒染では明るい色相に染まるからかわいい赤になる。茜の染料は根なので何度か煮出すことが出来て、昔おばあちゃんにお茶を淹れさせられた時のことを思い出す。3番液、4番液だけで染めてみると今度はピンクに染まった。そのピンクを見ると何年も前に透明水彩の課題でウインザー&ニュートンの「ローズマダー」の絵の具を使ったことを思い出した。ひときわ値段が高い色でなかなか使えなかったが教室で話題だったのでどんなものか買って使った。深いのに透明感のある赤紫色で、水でのばして描いてみると、濃淡のグラデーションのどの部分もとても美しかった。その絵の具だけとてもいい匂いのした記憶が残っている。当時は、本物のバラを使って作られているのだと思ったが、そうではなくて、茜の天然染料を使った絵の具と最近知った。英語で茜はmadder。花弁にではなく、根に色を蓄えている。