しぼり

令和4年8月12日(金)残暑によせて、絞り染めは装飾の手段

絞り染めというのは、既に織られた布地にたいし、一部または全体に強い圧力をかけることで何らかの模様を作る。白洲正子の書いた文章の中に「良い布を織る織物作家は多いが、布を用いて模様染めをしたものには良いものは少ない」ということが書いてある。3…

令和4年7月24日(日)しぼり作業は孤独なのか?

しぼり作業はひとりでやっている。染め物と違って、たいていは一度でやり終わる量ではないことが多いので、もう少しいけるか・つかれたからやめるか・音楽をかけてもう少し続けてみるか・などの状況がある。そして孤独に耐えられなくなることがある。 今年の…

令和4年7月20日(水)お代を頂き、岸を離れる

先日から過去に染めた絞りの布を栞にしていた、その後日談。なかなか良い感じに出来たのでSNSで「欲しい方がいらっしゃったら、また作ります」と募集をしてみたら、ひとりの女性から「欲しいです」とメッセージをいただいた。きれいなものを愛する読書家のす…

しぼり染めで模様をつくる② 新しい技法を取り入れた理由

これは、絞りのブログです。「絞りは面白い」と思ったのでいろいろと書きたくなり、2019年の秋に始めました。早いもので、そろそろ1年半がたちます。 今回の記事を書くにあたって「歴史上、絞り染めの技法はどのように生まれ、増えていったのか?そしてどん…

しぼり染めで模様をつくる① 巻き上げ絞りの技法と、型染め作家・柚木沙弥郎の言葉

これは、先月(2020年3月)作った絞り染めです。自分で考えた形を型紙におこし、縫い絞りをほどこし、天然染料で染めています。インド茜の根っこの3~4番液を煮出して使いました。 今回は、絞り染めで模様を作り始めるまでのことを書いてみます。個人が自…

絞り染めをもっと知りたい

きょうはクリスマスイブです。いよいよ今年も終わりに近づきましたね。 今年の秋に立ち上げたブログは絞り染めについて書く場所が欲しいと思って作りましたが、なかなかすぐに書くべきことも見つからず…。年末に乗じて、今考えてることを皆様へ向けて書いて…

初めての絞り染め(黒豆染め)④リベンジした結果

2018年6月、手探りで染色を始めたばかりでした。 草木染めの絞りにしたかったので、地元の岩手の黒豆で染めてみることにしたのですが、絞り模様の中にまで色が染み込んで失敗してしまいました。(絞りが泣く、というそうです) 7月2日 失敗のままでは落ち着…

初めての絞り染め(黒豆染め)③濃く染まらない・絞りに染料が入り込む

また前回の続きです。染めた絞りをほどいてみたところです。 2018年6月22日 絞りを施したさらし木綿の布を、黒豆染めにしてみました。身近な材料で、絞りの出来がはっきり解るような濃い紫色に染めたかったのです。 結論から言うと、絞り染めは失敗でした。…

初めての絞り染め(黒豆染め)②木綿を濃く染めるための呉汁のこと

前回の続きです。絞りは出来るけれど、染めは未経験状態だった時点を振り返って書いています。 2018年6月22日 絞り染めする布は、さらし木綿を使うことにしました。少し前に刺し子のふきんを縫うのにたくさん買った残りがあったし、ガーゼ地は染まりやすいそ…