初めての絞り染め(黒豆染め)②木綿を濃く染めるための呉汁のこと

前回の続きです。絞りは出来るけれど、染めは未経験状態だった時点を振り返って書いています。

 

2018年6月22日

絞り染めする布は、さらし木綿を使うことにしました。少し前に刺し子のふきんを縫うのにたくさん買った残りがあったし、ガーゼ地は染まりやすいそうですが、糸と糸の間隔が大きいのです。私の場合、図案の線にそって針と糸で縫ってから絞りを入れるため、ガーゼよりもさらしのほうがしっかりしていて糸を入れやすかったです。

それにもともと、さらし木綿の柔らかいのにさっぱりしている素直な質が好きで、しかも安くて失敗が怖くない、これは初心者には大きいです。

絞りを習ったときの布よりも柔らかかったですが、問題なく絞りを入れることができたので、向こう1年くらいはさらしを使って色々制作してみようと思い一反買い足すことになります。一反とは約12メートルで、千円以内で買えるものからあります。幅は34cm前後。

問題もあります。木綿の布は草木染めの色には染まりにくく、たいていは絹のほうが染まりやすいらしいのです。

でも絹は木綿より扱い慣れていないし、初心者が色々試すには高価なのでしばらくはさらしを使うことしました。

木綿が染まりにくい詳しい理由はもう少しまとめられるようになったら改めて書きます。

 

木綿を草木染する場合、呉汁という汁に布をつけることで、木綿にタンパク質が加わり濃く染まるようになるとのこと。

呉汁の詳しい作りかたは農文協の「草木で染める」という本に書いてあります。

ざっくり言うと大豆と水をミキサーで砕き、布で濾すと出来る汁で、この時は絞る前の布(切っただけのさらし)を呉汁に浸けてカラカラに乾かし、2~3日置いてから絞り作業をして、そのあと黒豆染めをしました。

呉汁の濃染効果を知りたかったので、呉汁に浸けたものと浸けてないものを用意し、染め比べてみました。


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どちらも黒豆を煎じた汁で染めたものです。写真の左が呉汁なし、右が呉汁に浸けてから染めた布。

明らかに右側のほうが濃く、呉汁の効果を感じました。布は絞っているので独特な姿をしています。

 

具体的な染めかたについては次回書きます。

 

まとめ

  • 染めものの初心者なのでさらし木綿を使っている。安くて扱いやすく、好みにあっていた。
  • 草木染の色は木綿に染まりにくい?→染める前に呉汁(ごじる)に浸けたらほんとに濃く染まった