「化学の目で、自分のやっている染色をみてみよう」というのが去年の終わりくらいからの自分との合言葉です。
てはじめに、助剤から
染色の化学について、何から知ろうかな?と考えていました。化学の目なんていうものはもともと私にはくっついていないので、はて、どうすればいいのかしら……と手書きのノートにうらうらと書きとめたりしていているうち「染色助剤」からはじめるのがいいかなと思い至りました。
染色するときに必要な「薬」のようなものです。
私が主に使っているスレン染料の染色助剤には「還元剤」「安定剤」それから淡色の場合に使う「均染剤」などがあります。
しばらくは染料メーカーさんの説明書を読み、その通りに染めていました。
最近は、それらが化学的にどんな働きをしているのか、できるだけ調べたり考えたりするようにつとめています。
草木染めにも普通に、助剤を使っている
天然染料(草木染め)でも、色を鮮やかに発色させたり定着させたりするために多くは「媒染」ということをします。もちろん例外として無媒染ということもあります。だけど、だいたいはミョウバンや鉄、銅などからエキスを取り出した「媒染液」に布を浸すことがほとんどです。
草木染めの色が良く染まるためには金属の力を借りることが多いです。
それも、大きくわけると助剤の1種です。
染色助剤とは
布に色を染めたいと思った時の主な材料は染料と水と布なのですが、しっかりとした染色を行うためには色素分子と繊維分子がしっかりとくっつき合うことが大切です。そのために薬を使います。
それが「助剤」です。(※正確には、助剤の働きのひとつ)
洗濯についても、考えてみる
色を染めるということをしていると、なぜ色が落ちるのか、ということについても知る必要を感じます。
染色よりもずっと身近な、私たちが毎日する洗濯の洗剤にも、助剤が添加されています。
洗剤自体の洗浄効果を上げるためです。
助剤がないと、汚れの力に負けて洗浄力が落ちてしまい、洗剤の量を増やさなければならなくなります。人や環境に無駄な負荷がかかります。
洗濯物の衣服の汚れは主に酸性なんだそうです。
服にシミがつくとは?
また逆に、シミが落ちるとは?
布にとって、化学的にみると、どういうことなのでしょうか。
そういうことも、あらためて知っていきたいと思います。
おわりに/なぜ助剤なのか
まず「助剤」にしようと思ったのは、調べることも、説明することも、比較的やりやすそうだな〜という直感からです。
「美術にも化学にも興味があるよ!」というかたは、このブログの「化学音痴」カテゴリに是非お寄りください。
もともと私は化学に強くはなく、むしろ弱いので、多分苦戦することでしょう。
そのプロセスも込みで読んでくださるとありがたいです。
資料に使った本やサイトのタイトルは、なるべく明記するようにしたいと思います。
それではまた次回。