令和3年6月24日(木)

染色をするようになったのは1人目の子どもが産まれてしばらくしてからで、洗濯の回数が多くなってきた頃でもあった。乳幼児の服はどんどん汚れ、よだれやミルクの染みは落ちたと思っても乾くとうす黄色くなる。子供がまとわりついて自分の服の染みも気になり、しばらく暗い色の服ばかり着ていたら気持ちも暗くなってしまって結局は白を着るようになった。絞り染めの制作を繰り返すうちに染みも染色の一例に思えてきて興味深くなった。しっかり染まって落ちにくい染みが水や日光に晒すといつのまにか白くなっていった。それまで無意識に使っていた洗濯洗剤の成分の蛍光増白剤というものは、白い服をかすかに青く染めることでまっ白く見せるものだったと知って、普段の洗濯にも染色との繋がりはあったのだと気づいた。染み汚れのついた服を着たまま、思い切り光の下で遊ぶ子供。そしてまた水で洗い、風にあてるという繰り返しは生きることとイコールなのだと思うようになった。