さらしって何かわかりますか?日本人ならば常識ですか。包丁一本さらしに巻いたことはないけれど、子供を産むときに腹帯を巻いたことは一度だけありますね。と言っても昔の巻き方がよくわかんないし、つわりや息苦しさがあったので、ほぼ当てただけでもうOKということにした…怠け者です。でも手ぬぐいは高校生の頃から使っていて大好きです。当時はかまわぬとか、おしゃれな手ぬぐいが流行りだした頃だったんでしょうか、かわいい柄を選ぶのが楽しかったです。タオルよりも場所をとらず、旅行なんかには必ず持って行きました。洗濯を重ねれば肌触りもやさしくなります。
私は、絞り染めするのに晒をたくさん使っています。さらしは「晒」と書きますが、晒すというのは布を白くする工程です。もともとの言葉の意味としては、明らかにする、とか人前に出す、とかですかね。何故それが布を白くすることに関係あるんだろうか?と考えてみました。布の材料になる繊維はちょっと茶色かったりするので、そのままでは色がきれいに染まりません。日光にあてると、汚れていた布も白くなっていくことがあります。古く、北国では雪の上に布をおいて白くしてきたそうですよ。雪晒し(ゆきざらし)と呼ばれ、日光の力と雪の水分で、とてもきれいに白くなるそうです。広い畑を、雪が積もる冬はそういうことに使っていたみたいです。なんだかうまくできていますね。
物事を「白日のもとに晒す」なんて言い方もありますが、明るいところに公開する、のような共通の意味があるのだと思います。悪事を人前ではっきりさせるような時にも使われますが、そもそもは善悪はあまり関係なく、お日様にあてるっていうことなんだな、と思います。
うーん、そうすると「さらし」というのは布の呼び名であって布そのものではないのだろうか?晒の現在の作られ方とは?思ったよりも知らないことに気づき、調べつつ次回につづきます。