令和3年6月17日(木)

「草木染め」という言葉は、多くの布が化学染料によって染められていることに対して差別化する創作手段であり表現手段、活動やスタンスをさす言葉として使われている。元々は個人(山崎斌)が付けた名であり一時期は商標登録された(昭和7年〜)が後に放棄され自由に使うことができる。だから個々の知識や判断によって内包する意味に違いが生じてくる。草木染めがわかりにくいのは天然故に様々な成分が混ざり、季節や土壌でも変化してしまう原料だからかもしれない。「草木染めは地球に(人にも)優しい」という文章を何回かネット上で見かけたが、それと同様の説明を本を読む上で見かけることは今のところほぼ皆無である。草木染めはそういう不思議なところがあるらしい。草木染めをした時には化学染料の染色とは別種の感覚が生まれる。そして草木染めで染まる色の魅力も確実にあるらしいことはわかってきた。最近は「日本の染織3 草木染」(泰流社)という本を読んでいるところ。色々と読み、染めながら、しばらく思いつくままに書いていきたい。